増資(資本金増額)

高野義憲

株式会社を設立する際、出資金と引き換えに株式が発行され、出資者が株主になります。実際に株券を作るわけではないため、株式というものの実感はほとんど無いのが通常かと思います。
株式の対価である出資金が株式会社の資本金となり、会社の登記事項証明書にも載ります。

そして、資本金を増加する際には、通常、新たに株式を発行して出資を募るという方法で行います。今の株主に追加発行して、その分の追加出資をしてもらう場合と、第三者に株式を発行してその分の出資してもらい、新たに株主になってもらう場合とがあります。両方を組み合わせる場合もあります。

質問や疑問などございましたら、いつでもお電話下さい。増資登記についても、ご相談は無料です。海老名市、座間市、綾瀬市、大和市、厚木市、相模原市の方はもちろん、神奈川県全域大丈夫です。

増資の登記

私の事務所で登記をしている会社は、ほとんどが一人会社(株主も役員も一人)です。設立時も一人で、増資も自分が追加出資します。この場合、自分で決めて自分で出資するだけですので、個人の口座から会社の口座へ追加出資金を振り替え、2~3日で登記申請の書類を準備することも可能です。

出資を、現金ではなく、高価な機器などの物や、会社に対する貸付金などの債権でする場合は、必要書類も変わってきます。株主など関係者が増えればその分必要書類も増えてきます。

増資登記(金銭出資)の必要書類

・増資について決定した、株主総会議事録や取締役会議事録
・募集株式総数引受契約書や募集株式引受証
・出資金の払込を証する、通帳の写し
など

デット・エクイティ・スワップ(DES)

会社に対する貸付金(金銭債権)を出資金として、株式を発行することを、デット・エクイティ・スワップ(DES)といいます。

多くあるのが、社長の持出金や役員報酬の未払金(経理上は会社に対する貸付金になります)が年々積み重なり、数百万円にまでなってしまったような場合に、デット・エクイティ・スワップ(DES)により、負債を減少させて、その分資本を増加させることができます。これによって、貸借対照表のバランスをとり、銀行融資を取りつけやすくするなどの効果が期待できます。

会社の貸借対照表上、長期借入金が多くなってしまった場合に、単に社長が債務免除をすると、会社に対する贈与になり法人税がかかってしまいますが、DESによれば、会社としては借入金が減り資本を増やすことができます。その結果、自己資本比率(総資本中の自己資本の割合)が高くなって、財務の健全性が高いと判断されやすくなります。
他方で貸付債権を出資した側としても、単に債務を免除する場合と違い、対価として株式を得ることができます。その結果、会社に対する自益権(配当請求権・残余財産分配請求権)と共益権(議決権)を増加させることができます。

デット・エクイティ・スワップ(DES)は、会社に対する金銭債権を「現物出資」して、その対価として株式を発行します。「物」なので、適正な評価額であるという資料の提出が会社法で求められています。基本的には裁判所の選任する検査役の調査が要求されていますが、手続が面倒なため、弁護士や税理士の証明書でも良いとされています。

さらに平成18年の会社法の施行により緩和され、簿価を超えない限り、総勘定元帳など、当該金銭債権の金額と債権者名の記載のある会計帳簿を添付すれば、弁護士や税理士の証明なども不要になり、利用しやすくなっています。

なお、すでに弁済期が到来している債権である必要がありますが、会社側から弁済期が到来してない(期限の利益を放棄していない)旨の主張がない限り、当該会計帳簿の記載から弁済期の到来の事実が確認できない場合であっても、登記申請は受理される扱いになっています。

 

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