株式会社の役員変更

高野義憲

株式会社では定期的に役員変更登記をする必要があります。

株式会社の取締役や監査役などの役員には、必ず任期があります。任期が満了すると、たとえ役員の全員が再任してメンバーに変更が無い場合でも、役員変更(重任・再任)の登記をする必要があります。

以前は、取締役は2年・監査役は4年と任期が法定されていて任期の伸長もできなかったため、必ず2年毎に登記が必要でした。ただ現在は、任期を10年まで伸長することが可能になっていますので、伸長すれば10年に1回の登記でよくなります。

なお、(特例)有限会社では役員の任期が無いため、追加や退任が無ければ、ずっと役員の登記をする事がありません。

株式会社で、役員に変動が無いため登記も要らないと思っていたか忘れていたために、役員変更登記をしないままでいると、登記懈怠として過料が課せられます。
取締役が2年任期の場合で、5年~10年の間全く役員変更登記をしていなかった会社の役員変更登記を何度かさせて頂いた事があります。怠った回数や年月にもよりますが、実際に5万~15万の過料納付通知書がきていますのでご注意下さい。

最近では、有限会社から株式会社へ変更する会社が増えています。変更登記を司法書士がやっていれば、その後も定期的にお知らせするのですが、自分でされた場合に、役員変更登記を怠るという事があります。有限会社の時には役員変更登記をする必要が無かったため、株式会社に変わると定期的に必要になるという認識が無い方が多いです。ご注意下さい。

任期満了以外で、役員変更登記が必要な場合

任期ごとに役員変更登記が必要な他、以下のような場合にも役員変更登記をする事になります。

・役員の1人が辞任した、あるいは亡くなった
・役員を新たに追加したい
・代表取締役を交代したい
・代表取締役の住所が変わった
・会社法になってから(平成18年)、役員は1人でもよくなったと聞いたが、自分1人に変更したい。

平成18年の会社法施行による役員構成の変更

平成18年5月1日の、会社法施行によって、とくに株式譲渡制限のある株式会社について、役員の構成や任期など大きく変わりました。非上場のほとんどの会社に株式譲渡制限があると思いますので、以下は、それを前提にしています。(株式譲渡制限のある会社を、「非公開会社」といいます)

・以前の株式会社は、取締役3名以上、監査役1名以上必要で、必ず取締役会を置いていました。会社法施行後は、非公開会社は、取締役1名のみでもよくなりました(もちろん、取締役会や監査役を置くことも可能です)。
・以前の株式会社の役員の任期は、取締役2年、監査役4年でした。会社法施行後は、原則は同じですが、10年まで延長できるようになりました。

会社の実態に合わせた役員変更登記

会社法施行以前から存在する株式会社については、特に変更をしなければ、以前のまま、取締役会を置き、取締役3名以上、監査役1名以上必要で、役員の任期は、取締役2年、監査役4年となっています。
実際は1人でやっていても、以前は、名目だけでも他の取締役や監査役を登記しておかなければなりませんでした。
これを、会社の実態に合わせて、取締役1人だけ、任期は10年にするためには、株主総会を開き、議事録を作って、登記をする必要があります。この場合、下記の登記が必要になります。

・監査役設置の定めの廃止登記
・監査役の退任登記
・取締役会設置の定めの廃止登記
・取締役(2名)の退任登記
・株式譲渡制限について、「取締役会の承認」を、「株主総会の承認」等に変更する登記

結構多くの登記が必要なため、費用も12万円弱程度かかりますので、ご了解ください。
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